●ユングのタイプ2014年05月11日


ユング心理学入門 河合隼雄 培風館
 河合先生のユング心理学入門を読んでいたら“タイプ”のところに次のような逸話が載っていました. 

 ある日、ショーペンハウアーが瞑想に耽ったまま、公園の花壇に入りこんでしまいました.これを見た園丁が、「そこのあなた、自分が何をしているのか分かっているのか、あなたは誰なんだ」と問いただすと、「内向的思考型」の代表、ショーペンハウアーは「ああー、その答えが分かってさえいれば」とつぶやいたそうです.
 「あっ、それ、何かいいな~」と共感してしまうのは、私のタイプが「内向的思考型」だからなのでしょうか?それとも、今の心持が「内向的思考型」にあこがれている状態だからでしょうか?

  ユングは、外向、内向の二つの一般的態度と、思考、感情、感覚、直観の四つの心理機能を結びつけ、人のタイプを八つの基本類型に分類しています.

  外向型の人にとって内向型の人はわけのわからない冷淡な臆病者と見え、逆に内向型は外向型を軽薄で自信過剰な人と感じます.
 
 また同じ音楽好きでも、思考型は「マズルカとワルツの区別もつかなくてショパンが好きとは良く言えたものだ」といい、感情型は「あなたは、音楽そのものより、その分類と解説が得意のようね」と返すことになります.しかし、そう言いながら自分の反対の型の人を恋人や友人に選ぶ傾向も強いとユングは指摘しています.自分と同型の人に対しては深い理解を、反対型の人には抗しがたい魅力を感じるからでしょう.

 “あなたは何型”と人間を標本箱に分類するような安易な性格分類は、問題がありますが、自分自身を内省して、自分の性格を改変し発展させていく方向を見いだすのに自分のタイプを知るのは悪くなさそうです.また苦手な人や何を考えているか良く分からない人を理解しようとするときにも、ユングの“タイプ”は役に立つのではないかと思います.
河合隼雄先生

●歯周病の組織破壊とストレス、咬合性外傷2014年05月25日

 高校時代からの友人Kから連絡があり、歯周病について何度かメールのやりとりをしました.

ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)は何となくKとイメージが重なります
 『ここ5~6年仕事が忙しく、面倒で、歯科医にかからずに、歯茎がはれても、ひどい時には抗生物質や抗炎症剤の服用で済ましてきていました.
 しかし最近はそれがかなりひどくなりまして…、
 歯科に行くと、結果は案の定で、上の奥歯が4本歯を支える骨が無くなってしまい、抜歯しかないと言われてしまいました.また、下の奥歯も同様とのことで、義歯にするしかないと言われました…。
 まぁ、だいたい転勤をするとストレスで、歯が1本駄目になるっていう感じではありましたが….
 義歯を作るのは、残っている歯に金属でつけるようになるのでしょうか?何とか抜かなくて、死んでいる歯を、保存的にしていく方法って、あるのでしょうか…?
 今は硬いものをかむと奥歯が痛くて、大変です。歯科医にとっては、どうしようもない患者ということになるのでしょうが、小西からみて、どういうようにしていくのがいいのか?教えてください.』

 『Kも歯周病が進んできましたか.
 歯周病はストレスや疲労などでどんどん進んでしまいます.
しかも、残った歯でがんがん噛んでいると、その頑張っている歯もあっという間に骨が溶けてしまいます.
 たぶん、現在そんな状態なのだろうと思います.

>義歯を作るのは、残っている歯に金属でつけるようになるのでしょうか?
 義歯というのは、取り外し式の部分入れ歯のことです.
 残っている歯に入れ歯の針金をひっかけて義歯が外れにくいようにしたものです.
 ただ、義歯を作っても咀嚼能力は30%程度しか回復しないといわれています.

>何とか抜かなくて、死んでいる歯を、保存的にしていく方法って、あるのでしょうか…?
 状態によりますが、あると思います.
 ボクはどんな歯も抜くべきではないと考えています.
 ただ、抜かずに治すには患者さんのそれ相応の努力が必要です.』 

ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)は何となくKとイメージが重なります
 『歯槽膿漏の件は、いろいろアドバイス有難うございました。仕方なくかみさんの推薦する歯科医院で1カ月以上先の予約が取れたので現在受診してます.まず1ヶ月はブラッシングでやってみましょうということで、歯ブラシをがんばっています.』

 『そうですか、抜かずに対応してくれる歯医者が見つかってよかったですね.
 歯周炎は関節リウマチのように慢性疾患で自己免疫疾患的な要素も強いとボクは考えています.
 実際に歯周組織を破壊しているのはプロスタグランジンやプロテアーゼ、サイトカイン、破骨細胞など免疫関連物質で、自己抗体が出ているという報告もあります.
 したがって、歯周病治療のブラッシングと安保免疫論でいうストレス(交感神経緊張の持続)の緩解が大事になります.

 おそらくKは家の建て替えや実家のことなどで、いろいろ心労が(無意識のうちに)重なっていたのではないでしょうか?
 そのことが、歯周病の症状が激しくさせた原因なのではないかと思います.
 それらの事象からある程度解き放たれれば、歯周病の症状は改善していくはずです.

 歯周炎は活動期と静止期のある疾患で、今までは活動期、これからは静止期になるのではないかと想像できます.
 現在、症状は落ち着いていませんか、まだ落ち着いていなくともしばらくすれば、ほとんど症状はなくなると思います.

 今後のKの歯周病に対するボクの意見としては
1)とにかく絶対抜かないようにする.
2)難しいけれど、交感神経の緊張を解くようにする.・・・よく寝る、好きな音楽を聴く、のんびりする、行きたくない忘年会などは行かない・・・(^^)
3)歯ブラシは歯周病治療の必要条件に過ぎませんが、軟らかい歯ブラシでなるべく丁寧にブラッシングする必要があります.
4)歯が強く揺れてきたり、腫れを繰り返すような場合は二次性の咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)の疑いがあるので、できればそれへの対応をすることです.
 なんかあったときは、連絡ください.』

ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)は何となくKとイメージが重なります
 『歯周炎について、お教え有難う。自己免疫性疾患的なものっていう考えがあるんですね。 
 ストレスはここ数年、通常の業務に加え経営側としての立場が大きくなり、賃上げやボーナスでの組合との団交等が苦痛ですね….それとスタッフ集め….愚痴を言っても始まりません.自分の健康を第1にと思ってやります.』

 『なるほどね、そういう仕事をやりたくなくて、その職業に就いたのにね・・・・
 体に障らないように、ある程度無責任にやるしかないと思いますよ!?』 


ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)は何となくKとイメージが重なります
  『現在歯槽膿漏の方はブラッシングでかなりぐらついていた歯が、少しずつしっかりとしてきています。でも、硬い物はちょっと食べれません.ずっと月一回の受診で主に歯科衛生士にフォローされていましたが、そろそろ3カ月に1回でもと言われました….自分としては硬くてもおいしい食べたい物が食べれないので、義歯にしても硬くて食べたい物を食べれた方がいいんじゃないかとか時々考えてしまいます.』

 『かなりぐらついていた歯が少しずつしっかりとしてきて良かったですね.
 ストレスをため込むとまたぐらつきますから注意してくださいな.
 「義歯にしても硬くて食べたい物を食べれた方がいいんじゃないかとか時々考えてしまう」
とのことですが、 うーーんと、それは止めた方がいいと思います.
 義歯にして、一時的に硬いものが食べられたとしても、その後の口の崩壊を早めてしまいます.それに、義歯を入れたからといって、以前と同様に何でも食べられるようになるわけではありませんよ.
 昔100mmを10秒で走れたからと言って、60過ぎても同じタイムで走れないということと同じです.
 体は歳とともに衰えています.歯も体の一部です.
 現在の自分の歯の実力は昔に比べてずい分落ちていると思ってください.
 無理をしない方がいいと思います.』

ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)は何となくKとイメージが重なります
 『 う~ん.言われてみて、腑に落ちました….年齢にあった、今の自分に合ったやり方が一番いいということですね….』

 『残念ながらそういうことです.理解してもらえてよかった(^^)
 歯周病で急激に歯を失う人をみていると、硬い物好きという人がとても多いんです.
 かみごたえというか歯触りというかそれがたまらないのだと思いますが、歯周病には大敵です.
 歯の実力以上の力がその歯にかかると咬合性外傷という状態を引き起こします.
 咬合性外傷は硬いものだけではなくて、歯ぎしりや噛みしめなどの習癖もその原因となります.
 咬合性外傷の状態でストレスや睡眠不足や疲労困憊が重なると、あっという間に歯周組織の破壊が進んでグラグラになってしまいます.これを共同破壊といいますが、Kが以前、歯周病を急速に悪化させたのはこの共同破壊だと思います.
 “力”には十分気をつけてくださいね.
 それでは、また』

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