●”歯を担当する医者”(3)=ストレスが歯周病の原因=2018年01月13日

 生活改善により歯周病を治すという片山式歯周病治療の実践が暗礁にのりあげ、“歯を担当する医者”への道が閉ざされかかったとき、一冊の本に出会いました.

 安保徹先生の「医療が病をつくる」という本です.


 この本に、組織破壊を伴う歯周病(重度歯周病)の原因はストレスである、と書かれています.

 ストレスは自律神経のうちの交感神経の緊張をうながし、交感神経の緊張は顆粒球の産生を増加させます.この顆粒球が末梢に送り込まれ、歯周病や胃潰瘍など組織破壊性の疾患を引き起こすというのが、安保先生が提唱した”白血球の自律神経支配の法則”です.
 安保免疫論によれば、副交感神経の優位な人はアレルギー性の疾患に罹患(りかん)しやすくなるといいます.

 食生活でいえば、ラーメンやハンバーガーなどの高カロリーで噛まなくてよい食べものを食べている人は交感神経緊張に傾き、歯周病になりやすくなります.一方、野菜や玄米などよく噛んで食べる人は副交感神経が優位になるので、歯周病になりにくいということになります.

 これは片山先生が歯周病はよく噛まないことが原因で起こるといっていたこととピッタリ符合します.

 また、同じ安保先生の著書「免疫革命」では、組織破壊性の疾患の予防と治療して、呼吸や適度な運動の重要性についての言及があります.
 これらのことも、歯周病に負けない抵抗力をつけるために、呼吸法や真向法というストレッチ運動を推奨した片山先生の考えに一致します.

75歳で真向法を指導する片山恒夫先生

 片山先生は歯周病に打ち勝つために一口50回噛みをおこない脆弱化した歯周組織を活性化し、呼吸法や体操によって全身の抵抗力をつけることが必要であると考えたわけですが、安保免疫論によって、それらの行為が免疫学的にも歯周病治療に有効であることが立証されたわけです.

 片山恒夫という一個人の経験から編み出された片山式歯周病治療が免疫学という最先端の医学からお墨付きをもらったということになります.

 さらに、安保免疫論の視点で歯周病学の基礎文献を調べていくと、「顆粒球過剰が歯周組織破壊をもたらす」ことを裏付けてくれる基礎研究がおどろくほどたくさんあることが分かってきました.

 私は組織破壊性の歯周病では、細菌とともにストレスが大きな役割を演じていることを確信するようになりました.

 歯周病治療ですべての人に組織抵抗を増強するために一口50回噛みをしなさいということには抵抗があったのが正直なところでした.
 しかし、ストレスが歯周組織破壊をもたらすので、副交感神経を優位にさせるようによく噛んで楽しく食事をしてください、ということにはそれほど無理はありません.

 現代は、ストレス関連疾患という用語があるくらいストレスフルな社会です.
 ストレスに対するアプローチが多くの全身疾患の治療や予防に求められています.それが、片山式歯周病治療法を実践することで達成できるわけです.

 そして、歯科治療を通してそのような治療ができれば“歯を担当する医者”に一歩近づくことができそうです.

 これから進むべき道が見えてきたような気がしました.




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